初期の糖尿病には自覚症状はほとんどありませんが、厳密にいえば、さまざまな体調の変化があるものです。ただ、それらが必ずしも糖尿病特有の初期症状でないために、ほとんどの場合見逃してしまうのです。

次の項目にチェックの数が多いほど、現在糖尿病である可能性が高いと考えられます。

• このごろ太ってきた
• 手足がしびれたり、ピリピリする
• とても喉がかわく
• 下腹部がかゆい
• 食欲がありすぎて、いくらでも食べられる
• 立ちくらみがする
• おしっこの回数が増えて、量も多い
• 甘いものが急に欲しくなる
• 尿のにおいが甘い感じがする
• 疲れやすい
• ちょっとしたヤケドや傷の痛みを感じない
• おしっこが出にくく、出ても残った感じがする
• 全身がだるい
• 足がむくんだり、重くなる
• 皮膚がかゆくなったり、かさつく
• 食べても食べてもやせる
• 視力が落ちた気がする

ステロイドの副作用

これまで、いくつかの薬剤の副作用による糖尿病リスクが知られています。
そのひとつ、高用量のステロイドで糖尿病を発症することはよく知られていましたが、実は、低用量でも血糖値が上がることが2014年に報告されました。

オーストラリアの研 究で、リウマチ患者９人に低用量ステロイド系薬剤をわずか１週間投与したところ、空腹時血糖値が投与前に比べて上がっていたといいます。
検査によると、ステロイドの使用前に比べて、使用中ではインスリン感受性が低下していることが判明しました。

つまり、低用量であってもステロイドを投与すると、細胞におけるインスリンの効きが悪くなり、長期間にわたって投与した場合、高血糖が続いて糖尿病を発症 してしまう危険性があります。